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1995年7月16日(日曜日)

当時高校生だった私、
友達と駅周辺を出歩き、
どこかのお店で手頃な眼鏡を購入。
視力の良い人が
ただファッションとして眼鏡を着用するのは
その頃では稀だったので、
そんな眼鏡をかけて帰宅し
親を驚かそうとワクワクしながら家路へ。

当時の自宅は一軒家で、そこそこ大きな家でした。
そんな家の前に珍しく、
車が何台も何台も乱雑に停車されていました。

その様子を疑問に感じながら
眼鏡を外して自宅の中に入りました。
誰かが帰宅したと気がついたのか、
親戚のおばちゃんが部屋から玄関先に出てくると同時に
「お父さんが・・・」と泣き崩れました。
当時入院中だった父親がどうなったのか、
私はその様子を見るなり
十分に把握出来てしまいました。

玄関から一番奥の和室には既に
たくさんの親戚や知り合いの人達が駆けつけていました。
白い着物を纏ったお父さんの側に座っていたお母さんとは
何を話したのかは全く記憶にありません。
誰かが私に「お姉ちゃんとお兄ちゃんには
すぐに携帯電話に連絡出来たの。
二人とも急いで水戸に帰ってくるって。
だけどタマミちゃんだけは携帯電話持ってないし
連絡つかないってお母さん心配してて」・・・

お兄ちゃんが川崎からバイクで帰宅するなり
「線香の匂いが凄いよ」と吐いた台詞が
色々な意味を凝縮していて、
これが今でも一番鮮明に憶えています、
畳に座る私が見上げた視線先の兄の表情とかまで。
それ以降は、あまり明確ではないのです。
1995年7月16日。

「驚かせるどころか、私が驚いたよ。お父さんめ」
こんな言葉を心の奥底にしまったまま、13年が経過。
その時の眼鏡は、どこにいってしまったのだろうか。


今日は午前中に母とお墓参りに行きました。
お墓に行く度に
アメリカではわざわざお墓に行って読書という習慣があるらしいと
(静かで集中しやすいのでしょう)
そんな事柄を思い出す。
日本じゃお墓=オバケの運動会ですから、読書だなんて。
そんな事考えながら、墓石に水をかけました。

ご注意:以上の内容をここに記して、
誰かに何かを訴えているわけではありません。
生と死がうんぬんとか、
多種多様の価値観について
私は何も興味はないし、
ただ、私の父親は13年前の今日に雲の上に逝ったという
事実を日記として書いただけです。
厚かましい文章に感じ取れる人が
もしもいらっしゃったなら、
遠慮なく申し上げて下さい。
何かしらの苦情は受け付けます、
別に謝罪する気はありませんけどね。


唄が好きなわりには、
リズム感今イチだったお父さんへ。
by lefthandedcoconut | 2008-07-16 23:10 | touch
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