人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ノルウェイの森

多分私が中学生頃に出版されたような記憶。
言わずもがな、村上春樹の長編小説。

20代半ばになるまで
文学にも美術にも殆ど触れなかったので、
村上春樹と村上隆と村上龍を混乱したりだった。
で、この作品をもずっとスルーしてきた。
嗚呼、もったいない。
「1Q84」を発売当初に少し立ち読みをしたけど、
「ノルウェイの森」の方が
書き口が分かり易くかった。
読んでいるだけで、
美しい情景や美しい人達や浮かんできて
料理やお酒の香りが漂ってきた。

文学者の名前がたくさん出てくるけれど、
トルーマン・カポーティーや
ボリス・ヴィアンしか私のリアルじゃなくてね、
たくさん本を読みたいとも思った。

私、全くストーリィの前知識無しで挑んだけど、
もの凄く打たれた。撃たれた。連打。連撃。

大筋の柱は、性や死。
セックスするシーンが思いの外、多い。
さっぱりと濃厚に描かれている。
私、以前にこのブログで
「セックスは生きていることの証明」てことを書いたんだけど、
まさに「ノルウェイの森」でも
村上春樹はそんな意味も含めているのかもと思った。
(上から目線)

で、人はあっけなく死ぬ。
私も死を特別視していないつもりなので、
このどんよりと重たいテーマに
すんなり入れたし、頷ける部分が多かった。

そして。
この作品に登場するのは魅力的な人物ばかりだ。
個人的には、緑が一番気になった。
「男性はどうして髪の長い女性ばかり好きなの?
女性は髪が長くなくちゃいけないの?そんなのファシズムよ」
みたいな台詞を言った時から、思い入れスイッチ・オン。


私、死ぬ時は自分で決めると思う。
この作品に影響された訳ではなくて、
この作品を読んで、再確認したんだ。

ビートルズは
この曲で初めてシタールを演奏しているんだよね。

by lefthandedcoconut | 2011-07-29 23:10 | sight
<< 総武線サディスティック you are you >>