人気ブログランキング | 話題のタグを見る

AMARCORD

フェリーニのアマルコルド。1974年作品。

フェリーニの少年時代の回想集。
1930年代を背景に
ムッソリーニ独裁時代の中、
この町は伸び伸びと暮らしている。


主人公は思春期の少年。
この少年に限らず
仲間達はみんな頭の中はエロのことで一杯。

家族喧嘩がヒートアップしている中
爺さんが「1・2・3」とカウントしておならをしたり、
施設に入っている親戚の40代の伯父さんが
ズボンを穿いたまま用を足してしまったかと思えば
木の上にろう城して
「女が欲しいー」と大声で何時間も叫び続けたり。
と、なかなかお下劣ユーモアな内容は連発しているけれど
こちとら映像の魔術師フェリーニだ、
遠近色使い全てを計算ずくした映像の数々は
町の1年間の様子を四季折々捉えている。
突然ミュージカルになっちゃうシーンとかも凄い。

フェリーニの映像は
風が吹いたり霧がかかったりと
平坦なスクリーン内で
立体的に描かれているんだ。
雪のシーンと
海に向かうシーンが
思わず息を呑む程の美しい映像。

家族や町のみんなを通して
色々な出来事を経て、時が過ぎる。
どこまでフェリーニ自身のリアルリールかは
分からないけれど、
大人になっていく過程って
どうしてこうも切ないんでしょうね。
(特に男の子は)

ニーノ・ロータの音楽も万歳。

南部さんみたいなヘアスタイルの
アコーディオンの人がとても気になった。


by lefthandedcoconut | 2011-01-28 23:50 | sight
<< スペシャルゲスト第一弾発表!!... duodeviginti >>